救急科

1.はじめに

平成17年4月、日本救急医学会がまとめた医師の需給に関する調査で、救命救急センターの救急科専門医数は必要数より大幅に下回っているとするセンターが過半数であった。救急科専門医師数は1,867名で、必ずしも救急医療施設に勤務しているわけではなく、慢性的な人材不足が示唆される。救急医療に従事する医師を確保するために、千葉県立病院で救急科専門医を目指すレジデント(研修医)を募集する。

2.専門医資格取得の要件

専門医申請資格 (日本救急医学会)

1.
日本国の医師免許を有すること。
2.
申請時において、継続して3年以上日本救急医学会の会員であること。
3.
5年以上の臨床経験を有すること。
4.
専門医指定施設またはこれに準じる救急医療施設において、救急部門の専従として3年以上の臨床修練を行った者であること。または、それと同等の学識、技術を習得した者であること。

専門医認定審査は、救急勤務歴審査、診療実績審査、筆記試験による。
日本救急医学会ホームページ http://www.jaam.jp/index.htm

3.カリキュラムの概要

レジデント採用時には救急医学会の会員となり、3年間のレジデント研修終了時に救急科専門医の申請資格を取得することになる。県立病院では、専門医指定施設は救急医療センター1施設であり、3年間は救急医療センターでの研修が必須となるが、全ての診療科が救急専従であるため、その中でのローテーションが可能である。到達目標としては、日本救急医学会「救急科専門医診療実績」に準ずる。
http://www.jaam.jp/html/senmoni/senmoni.htm
また、2年間の追加研修を行うことにより、並行して麻酔科専門医、熱傷学会認定医、集中治療学会専門医などの別の専門医申請資格を満たす可能性もある。

総合目標:カリキュラム全体の目標は以下の5項目とする。
 
(1) 三次救命における代表的疾患に関する救急診療の技術を習得する。
(2) 救急疾患治療における専門科・専門病院への診療依頼の適応とタイミングを学ぶ。
(3) 重症救急患者における麻酔管理、集中治療管理を習得する。
(4) 救急医療システムの概要を理解する。
(5) 災害医療の概要を理解する。
必要な知識
GIO: 1. 救急患者の診療を行うための、必要な診察能力、診断・治療に必要な手技を習得する。
  2. 予定手術、緊急手術に対応し適切な周術期管理を実施する。
  3. 集中治療室入室患者の問題点を把握し、問題解決のための計画を作成することができる。
経験するべき主要事項
  心肺停止、ショック、急性臓器不全の診断と治療
救急医療システム、災害医療システム、医療安全管理
生命倫理・医療倫理、脳死の診断
  各疾患群別研修目標
 
I.急性疾病
GIO:救命救急センターに来院する急性疾病患者の診断および診療技術を習得する。
  (1)循環器系疾患
 

心・血管系疾患

  1)内科系
    急性冠症候群
心不全
不整脈
  1)外科系
   

急性心筋梗塞に伴う緊急外科的治療を必要とする合併症(心破裂、心室中隔穿孔など)
手術適応となる弁膜疾患(乳頭筋断裂による僧房弁閉鎖不全、感染性心内膜炎など)
大血管疾患(破裂、解離など)
末梢血管疾患(動脈閉塞、血栓塞栓など)

  (2)神経系疾患
 

神経系疾患
脳血管障害、炎症性代謝性神経疾患

  (3)消化器系疾患
 

消化器系疾患
消化管出血、消化管穿孔、腸閉塞、急性腹症

  (4)呼吸器系疾患
 

呼吸器系疾患
細菌性肺炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患

  (5)重症感染症
  (6)代謝障害
  (7)多臓器障害
II.外因性救急
GIO:救命救急センターに来院する外因性救急患者の診断および診療技術を習得する。
  (1)外傷
 

頭部外傷、脊椎・脊髄外傷、顔面・頚部外傷、胸部外傷、腹部外傷、骨盤・四肢外傷
多発外傷

  (2)重症熱傷(電撃症・化学損傷含む)
  (3)急性中毒
  (4)特殊感染症
  (5)環境障害(熱中症・低体温症など)
  (6)異物・窒息・溺水・刺咬症

4.修練施設名

日本救急医学会 専門医指定施設:千葉県救急医療センター
3年間は救急医療センターでの研修が必須である。
また、他の専門医を取得する場合には、千葉県立病院での研修を考慮する。

 

ローテーション例

卒後 3年目 救急
麻酔科・集中治療科
  4年目 救急
循環器内科 胸腹部治療科
  5年目 救急
外傷治療科 脳神経治療科
終了時 救急専門医 申請資格取得

ローテーション例(救急科+麻酔科)

卒後 3年目 救急
麻酔科・集中治療科
  4年目 救急
循環器内科 胸腹部治療科
  5年目 救急
外傷治療科 脳神経治療科
  6年目  
がんセンター麻酔科 佐原病院麻酔科
  7年目  
循環器病センター麻酔科 こども病院麻酔科
終了時 救急専門医(麻酔専門医) 申請資格取得

ローテーション例(救急科+麻酔科)

卒後 3年目 救急
麻酔科・集中治療科
  4年目 救急
循環器内科 胸腹部治療科
  5年目 救急
外傷治療科外科 脳神経治療科
  6年目 救急
麻酔科・集中治療科(主に熱傷治療)
  7年目 救急
麻酔科・集中治療科・形成外科(主に熱傷治療)
終了時 救急専門医(麻酔認定医)(熱傷学会認定医) 申請資格取得

ローテーション例(救急科+集中治療科)

卒後 3年目 救急
麻酔科・集中治療科
  4年目 救急
循環器内科 胸腹部治療科
  5年目 救急
外傷治療科 脳神経治療科
  6年目 救急
麻酔科・集中治療科(主に集中治療)
  7年目 救急
麻酔科・集中治療科・形成外科(主に集中治療)
終了時 救急専門医(麻酔認定医)(集中治療専門医) 申請資格取得

5.カリキュラム責任者

カリキュラム責任者  
  小林 繁樹

(救急科専門医、脳神経外科専門医、脳神経血管内治療学会指導医、脳卒中学会専門医)

     
指導医  
  中村 弘 (救急科専門医、脳神経外科専門医、脳卒中学会専門医)
  沖本 光典 (心臓血管外科専門医、外科学会指導医、外科専門医、胸部外科学会専門医)
  石橋 厳 (心血管インターベンション学会指導医)
  宮ア 義也 (循環器専門医、認定内科医)
  酒井 芳昭 (循環器専門医、認定内科医)
  松野 公紀 (循環器専門医、認定内科医)
  佐野 雅則 (循環器専門医、認定内科医)
  宮田 昭宏 (脳神経外科専門医、脳卒中学会専門医)
  杉山 健 (脳神経外科専門医、脳卒中学会専門医、ACLSインストラクター)
  山内 利宏 (救急科専門医、脳神経外科専門医、脳神経血管内治療学会専門医)
  石毛 聡 (脳神経外科専門医)
  古口 徳雄 (救急科専門医、神経内科専門医、認定内科医、脳神経血管内治療学会専門医リハビリテーション医学会認定臨床医、脳卒中学会専門医)
  相川 光広 (救急科専門医、神経内科専門医、認定内科医、ICLSインストラクター)
  鈴木 浩二 (神経内科専門医、認定内科医)
  武内 重康 (心臓血管外科専門医、外科学会指導医、外科専門医、胸部外科学会専門医)
  渡邉 裕之 (心臓血管外科専門医、外科学会指導医、外科専門医、胸部外科学会専門医)
  藤田 久徳 (心臓血管外科専門医、外科学会指導医、外科専門医、胸部外科学会専門医)
  向井 秀泰 (救急科専門医、JATECインスタラクター)
  嶋村 文彦 (救急科専門医、外科専門医、JATECインストラクター)
  新田 正和 (救急科専門医)
  草野 太郎 (形成外科専門医)
  荒木 雅彦 (麻酔科指導医)
  稲葉 晋

(麻酔科指導医、集中治療学会専門医)

  江藤 敏 (救急科専門医、麻酔科指導医)
  藤芳 直彦 (救急科指導医、外科専門医、熱傷学会認定医)
  花岡 勅行 (救急科専門医、麻酔科専門医、熱傷学会認定医)

▲ページTOPに戻る